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2017年4月 「1番ゲージ模型教室」
原鉄道模型博物館の「1番ゲージ模型教室」ボランティアを1年続けてきたが、この3月で企画終了となった。余った材料1輌分をいただいたので、自分で作ってみた。せっかくなので、記念に作り方を紹介したい。模型は越谷の星野氏の設計で、博物館が提供する模型の菓子箱を利用している。小学生向けの工作だが、身近な材料で必要な外観・機能を実現するという、模型の基本が詰まっている。
参加者に提供される材料。これ以外に、カッターや接着剤といった工具が貸し出される。ボディー材料は、博物館所蔵の1番ゲージ電気機関車を実寸大で菓子箱としたものである。
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床を切り落とし、カッターで窓を切り抜く。厚手の紙なので最も時間を要する作業。
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樹脂製の窓を内側からテープで貼ってから、箱を組み立てる。教室では合成ゴム系接着剤を使っている。
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続いて、屋根上機器を作る。まずはエアタンクから。あらかじめ切断、面取り、穴開けされた丸棒材に、細く切ったマスキングテープを巻いて、バンドを表現する。両端にL型の金具を接着して完成。
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工作用紙でベンチレータを作る。ドームを整形して妻板を接着し、乾いたら妻板の余剰をカッターで切り取る。
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パンタグラフの組み立て。針金細工に工作用紙を組み合わせて作る。
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パンタの台は、角材と工作用紙で表現。
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竹ひごに針金を巻いてパンタのスプリングを表現する。
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完成したエアタンク、ベンチレータ、パンタグラフに、カラースプレーで色を塗る。教室では講師の人が塗っている。パンタグラフは塗装後に銅板を貼り付けて雰囲気を出す。
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動力は、タミヤのギアボックス2個を利用している。ギアボックスの組み上げが性能を分ける。パーツのバリをちゃんと取ることが重要。
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床板にギアボックスをねじ止めし、真鍮製の車輪をセットビスで固定。車輪は特注品で「模型教室の参加費より高い」と言われている。バックゲージを正確に41mmにセット。
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床板上面には電池ボックスが付く。スイッチと電球が配線済み。これにモーター線をハンダ付けする。ハンダ付けは講師の人が行う。
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ヘッドライトをボディーに配線し、床板固定用の梁を接着。床板は接着ではなく、梁にねじ止め。電池交換ができるようにするため。
床板を梁にねじ止めして、屋根上機器を接着すれば完成。教室では、完成後に博物館の大レイアウトで運転させてもらえる。
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