2011年2月 「主台枠」
今回は、主台枠から製作を開始した。側板は鋼板をレーザーカットしたもので、軸箱モリを省略するために厚さを9ミリとしている。軸箱の入るスロット加工以外は、ドリルの穴開け加工のみとなる。
2枚重ね合わせて、両端に端梁を固定する穴だけを開け、ボルトで2枚を固定し、フライス盤でスロットの仕上げをした。仕上げしろは1ミリ。前部スロットを前後同じ量だけ削って仕上げ、後部スロットはそれを基準にフライスのダイヤルで距離を出して仕上げた。古いエンドミルで磨耗がひどく、最終位置で20回往復させて、なんとか平行を確保できた。加工後にオイルストーンで研磨して表面をなめらかにする。
ここでのセットアップを利用して、軸箱控(ホーンステイ)固定用のネジ穴も開けておく。側板の断面に対する加工はここのみ。
必要な穴を開ける。前後端面またはスロットを基準にしてけがき、左右まとめて穴を開ける。ポンチは用いず、主軸をケガキ線に合わせてセンタードリルで皿モミを入れて開けた。
中間梁もレーザー加工である。両端のみエンドミルで正確に台枠幅に仕上げる。
両側にネジ穴を1箇所ずつ開ける。このまま主台枠ではさんで組み上げ、角度を決めて、残りの穴は主台枠から移し開けた。ただし、内側モーションプレートだけは、シリンダーのバルブ軸と正確に直角に固定する必要があるので、シリンダー完成まで左右1点固定のままとする。
端梁は表裏をアングル材で固定する。鋼アングルをバンドソーで切り出し、エンドミルで直角を矯正した。
端梁は、以下の手順で取り付けた。
1) 端梁に必要な穴を開け、内側のアングル材を台枠幅に固定する
2) 端梁を主台枠に入れてクランプ固定し、側板の穴を移し開ける
3) 外側のアングル材の側面の穴を、内側のアングル材から移し開けて主台枠に固定
4) 外側のアングル材の前面の穴を、端梁から移し開ける
板バネ軸を保持する部材は、真鍮角棒から作成した。これも最初にネジ穴をひとつだけ開け、主台枠に固定して角度を決め、残りの穴は主台枠から移し開けた。ホーンステイは平鋼材から作製。
組み上がった主台枠。縮尺が大きくかつ外側フレームなので横幅が広い。全長は780mmで、ウイリアムとほぼ同じだが、横幅はウイリアムの2倍くらいある。