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2020年2月 「炭水車制動装置(4)」
ここでステップ回りを作る。ステップ部分の断面図を示す。アングル材のステップ支柱に、制動軸(水色)を保持する軸受(黒)を差し込んでナットで止め、さらに軸受にステップ(ピンク)をねじ込む構造になっている。
ステップ支柱のアングルを取り外し、軸受が貫通する穴を開ける。軸受本体のネジサイズがM14×1の細目ネジで、ドリルがないので、旋盤の四爪チャックに固定して中繰りバイトで拡大した。
ステップと軸受は、運転士の足でこすられるので塗装せず、快削ステンレス(SUS303)の丸棒から作り、研磨仕上げとする。まず軸受から。φ30mmの丸棒を旋盤で加工し、レンチで締め付けるために、対向平面を切る。
制動軸は砲金製のブッシュで受ける。ブッシュはロックタイトで軸受に接着するが、実際に組み上げて心を出した状態で接着する。
M14×1のナットを自作する。まず、直径25mmの鋼丸棒から対辺22mmの六角を削り出す。旋盤で円盤の状態まで加工して、ロータリーテーブルの中心に固定し、インデクス加工を行った。
旋盤に戻して面取りし、中央の穴を拡大してタップを立てれば完成。
ステップはφ20mmの丸棒から作製する。滑り止めとして、突っ切りバイトで一定間隔の溝を入れた。
挿入部分を段差加工して、M12×1.25のネジを切り、レンチで締めるための対抗面を削り出す。左は、軸受にねじ込んだ状態。
制動軸もSUS303製で、13mm丸棒の両端を8mmに段差加工したもの。
車体に取り付けた状態。ブレーキペダルとアームは、先月作製した部品で、セットビスで制動軸に固定される。制動軸には、セットビス用の皿モミはまだ掘られていない。それらは最終調整の後に掘る予定である。
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