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2023年12月 「炭水車配管」


炭水車の配管図を示す。まず軸動ポンプとハンドポンプの出力は合流して、加圧ラインとして本体に送られる。軸動ポンプは、合流する前に分岐してバイパス弁に接続されており、これで流量が調整される。軸動ポンプの出口には逆止弁が設けられ、ハンドポンプからバイパス弁への逆流を防いでいる。上記とは別に、無圧のラインが本体に送られており、ここはストップ弁が設けられる。無圧ラインは、本体のドンキーポンプおよびインジェクターへの給水が目的である。



給水ポンプが4系列ということになるが、こんなに必要になることはない。ライブスチームとして実用上必須なのは、ハンドポンプと軸動ポンプで、インジェクターとドンキーポンプは実物の再現である。インジェクターを使うと、停車中の給水が楽になるが、ドンキーポンプは模型的興味だけが目的といえる。



ハンドポンプを直接タンク底に取り付けると、操作性が悪くなるので、かさ上げ設置をした。レバーの動く横方向の応力に抗うため、設置台を横方向に長くして、アングルで補強をした。吸水口は、タンク底まで吸い上げるため、シリコンチューブで延長した。



軸動ポンプへの水供給口には、ゴミを濾すための真鍮メッシュを入れた。



軸動ポンプからの戻りラインと、そこからバイパス弁へのライン、逆止弁は、ひとつのブロックとして作成した。ブロックは、軸動ポンプ用ニップルを床板を挟んでねじ込むことで固定される。



銅管はいつものように自作のローラーを用いて曲げた。焼鈍はしていない。



軸動ポンプとハンドポンプが合流する部分は、立方体の接続箱を設けた。真鍮角棒から作成し、銅管を銀ロウ付け。



バイパス弁は、通風弁などと同じ、ニードル弁構造である。運転中に操作しやすいように、炭庫の右前の肩部に設置した。弁本体のすぐ横に長穴の窓を開け、リターン水の確認をできるようにした。




接続後の水槽内配管を上から見たところ。ハンドポンプの左前方で、軸動ポンプと合流する。これらの配管は、すべてタンク内に水没させる。



無圧ラインのストップ弁は、軸に横穴を開け、軸を回転させることで開閉するタイプにした。軸を1/4回転させれば、バルブを全開にできる。外部への水漏れを防ぐため、回転軸にOリングを入れている。




前端のデッキ部分の下は、向かって左が無圧ライン、右が加圧ラインの出口となっている。加圧ラインにはストップ弁はなく、エルボーが設置されているのみ。



水槽と軸動ポンプの接続は、無圧の吸水側にはシリコンチューブを使用し、加圧の吐出側にはウレタンチューブを使用した。ウレタンチューブはある程度の耐圧性があり、ナイロンチューブと比べると多少の柔軟性がある。接続部はホースバンドで締め付ける。



水槽を炭水車の車台に載せ、ネジで固定する。ネジはM4を14本、M5を2本使用した。タンク内のすべてのネジは、ナイロンワッシャでシールされる。



台車の最前部の車輪を外し、下から手を入れて軸動ポンプの配管を接続する。黒の加圧ラインは、ユニオン接続になっており、透明の無圧ラインは、真鍮パイプに差し込んでいるだけ。無圧ラインは、車輪を入れてから、車輪をまたいで接続される。



運転用の椅子は、ベニヤ板の土台にウレタンマットを載せ、ビニールレザーで包んだもの。ビニールレザーは裏で折り返し、タッカーで固定する。




ウレタンマットは、椅子の補修用のもので、厚さ10mmのものを3枚重ねて使用した。



試運転の準備が完了した。ディテール工作は、試運転後に再分解して行う予定である。運搬のため、例によって、イレクターでケースを作って収納した。固定方法は未定で、とりあえずロープで締結しておく。収納時は、ステップとブレーキペダルは取り外している。


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