1998年10月 「門戸を叩く」
小型鉄道模型をずっとやっていたが、
どうしても本物の蒸気で走る模型が欲しくなり、
大枚はたいて、アスターホビーC56のキットを買った。
2ヶ月で完成させて、ベランダで車輪だけまわして遊んでいたが、
レールの上を走らせなければおもしろくない。
インターネットで調べると、
同じ岡山に1番ゲージのコレクションをしている人がいる。
さっそく連絡を取って見学を申し込んだ。
ということで、くだんの前田先生宅を訪問。
1番ゲージのライブスチームコレクションとレイアウト、さらに大きいサイズのライブスチームを見せてもらい、
模型談義に花を咲かせる。
値段は大して変わらないのだから、どうせなら人の乗れる3インチ半以上をやればどうかと勧められた。
参考:
1番ゲージ アスターホビーC56 = 25万円
3 1/2"ゲージ 小川精機クラウス = 40万円
1番ゲージ アスターホビーD51 = 60万円
(ライブの値段は、ゲージよりも機種、構造に依存する)
ライブスチームはアスターC56で打ち止めにする予定であったが、もっと大型のものが欲しくなった。
【ゲージとスケール】
ゲージとしては、日本では以下のものがある。
1番(45mm) 〜 原則として人を乗せて走るのは無理
3インチ半(89mm) 〜 自分で乗って運転できる。自宅の庭で楽しむには適当な大きさ
5インチ(127mm) 〜 おとな数人を楽に牽引できる。最近、日本でもこれが主流になりつつある
7インチ半(191mm) 〜 でかい。アメリカでは一般的だが、日本では少数派
スケールとなると話がややこしい。外国型でも日本型でもファインスケールが使われることが多く、
標準軌と狭軌の違いがそのままスケールの差として出てくる。
3インチ半 外国型 89/1435≒1/16
日本型 89/1067≒1/12
5インチ 外国型 127/1435≒1/11.3
日本型 127/1067≒1/8.4
これより、同一ゲージでは日本型が外国型より30%以上大きくなる、という逆転現象が起こる。
C62などを5インチで作ると、長さは2.5mで重量は300kg程度にもなり、大人30人くらい牽ける大型機になってしまう。
そんなものを個人で取り扱うのは大変なので、日本型5インチはBタンクなどの小型機が多く、大型機を作る場合は3インチ半を採用することが多い。
その点、外国型であれば、5インチでテンダー機を作ってもそれほど大きくはならず、取り扱い上はつごうが良い。
日本型でもファインスケールにこだわらず1/10程度で作れば、ずいぶん楽になるが。