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2019年8月 「軸動ポンプストラップ」



軸動ポンプのストラップは、砲金鋳物とレーザ加工の鋼板アームの組み合わせである。鋳物は例によってモデラで木型を作って鋳造を依頼した。ハンスレットの鋳物製作時に同時に作っておいたものである。



三爪チャックで、鋳物ストラップの表裏を平行に仕上げる。まず片側を仕上げ、反転して爪の段差を利用して平行を出した。



メタルソーで2分割するが、その前に組み立て用の丸穴をネジ穴を開けておく。穴は下穴を段差加工することで、半分だけ丸穴、半分だけネジ穴としている。



切断面はそのままでは汚いので、フライカッターでクリーニングする。上下を別々にチャックして行うが、バイスでチャックすることでいずれも断面が垂直になり、組み立てた後に側面は同一平面となる。



分割したストラップをネジで組み上げ、ボアを仕上げるが、旋盤でセンターを出すために、瞬間接着剤で円盤を貼ってセンターをけがき、それを基準にセンターを出した。



円盤を取って、中ぐりでボアを仕上げる。はめ合いはエキセントリック側で調整するので、ここでは設計どおりの寸法に仕上げる。



鋼板のアームを接続するため、後部にスリット加工をする。小径エンドミルで仕上げた。



エキセントリックの肩部分には、注油のためのニップルを取り付けるので、ねじ込み用のタップ立て加工をする。ネジ穴は止まり穴で、その先は直径@mmの細穴が貫通している。



各部品をネジで組み立てて完成。ストラップ後半とアームは永久固定なので、ロックタイト#222を用いて組み上げた。



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