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2023年6月 「オイルポンプ(2)」


C53のオイルポンプはランボード上に設置されるので、試運転のためにはランボードから用意しなければならない。ランボードは前半と後半で二段になっているが、とりあえずオイルポンプの乗る前半部分だけを用意する。現時点で垂れ板は省略。

ランボードは真鍮製のアングルで保持される。煙室底板を取り外して、アングルを固定するためのタップを立て、再組立てする。写真は、ランボードを仮乗せしたところ。




ランボードの後部は、煙室後端で保持される。真鍮アングルは、ボイラー延長部分の先端リングに固定する。



ランボードの網目板は、動輪舎製のプレス板を使用した。厚さ1mmの鋼板をプレスしたものである。所定寸法に切り出し、ホールソーでポンプ本体が貫通する穴を開けた。



オイルポンプからの油は、オイル逆止弁を通ってシリンダーに供給される。オイル逆止弁の分解写真と組立写真を示す。球弁のサイズと構造は、ポンプ本体の球弁と同じ。逆止弁も左右で2個必要である。




銅管は例によって自作のローラーを使って曲げた。



オイル逆止弁は、蒸気管の側部から後方に突き出たニップルに直接接続される。逆止弁の下部に接続されているのは、オイルポンプからの銅管である。右の写真は逆止弁の接続に使用したユニオン接続管。




加減リンクを取り外し、ポンプ駆動アームを接続するための軸を取り付ける。上部を固定しているネジ1本を軸に換装。



ポンプ駆動リンクは、左右で長さが異なる。ポンプの位置が左右で異なるためである。先端のフォーク部分は、段差加工をした二つの部品を銀ロウ付けして形成した。薄い帯板を段差加工するに際は、帯板をフラットバーにハンダ付けして保持をした。



オイルポンプの取り付けが完了。こちらは非公式側で、公式側も同様の接続となる。



公式側の接続を真横から見たところ。左が配管の接続で、右が駆動ロッドの接続を示す。いずれも、最終的にはランボードの垂れ板に隠れてほとんど見えなくなる。



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